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コラム

えっ!日本の在来種ではないの・・・part①

卑弥呼の時代にはすでに中国と交易がありましたが、その時代からすでに多くの植物が日本に持ち込まれ、庭木、果樹や野菜の中にも数多く中国原産のものが存在します。さらに、今では普通に野山に自生してしまった植物もあります。その為、日本の在来種なのか中国から渡来したものか定かでないものまであります。

今回は、そうした植物の中から「えっ!うそー・・・」と、思わずつぶやきそうな植物を6種類紹介します。

シャガシャガ

【シャガ】(ヒオウギの漢名「射干」からとった)

春先に里山の林縁部で群生して咲き誇るこの花は、私たちを「馴染み深い野生の花」として和ませてくれます。津軽半島より南の各地に自生していますが、実はこれは中国からたいへんに古い時代に渡来した、いわゆる史前帰化植物(※1)のひとつです。三倍体(※2)のため種子が発生しないので、地下茎につく子株で増えていきます。このことから日本に存在する全てのシャガは同一の遺伝子を持ち、またその分布の広がりは人為的に行われたと考えることができます。従って、人の影響の少ない自然林内にはあまり自生しないので、スギ植林の林下にこれらが見られる場所などは、かつては人間が住んでいた場所である可能性が高いと言えます。

常緑でしかも日陰でも花が咲くことから、グランドカバーとしてよく使用されています。自宅の庭に植える場合は、繁殖力が旺盛なので管理に注意してください。

※1;帰化植物は人間の諸活動に伴って渡来し定着にいたった植物である。渡来の時代を区別して、史前帰化、旧帰化、新帰化などとする。有史以前にイネなどの作物の伝播に随伴し移入したと推定されるものを史前帰化植物という。イヌタデ・スベリユヒ・アキノノゲシ・オナモミ・メナモミ・オヒシバ・エノコログサなどもこの植物群に入る。また、意外にもクスノキやナギもこの一群に入ると言われている。

※2:ふつうの植物は二倍体と言って、遺伝をつかさどる染色体を二組持っていますが、三倍体植物の場合は一組多い三組の染色体を持っています。三倍体になると、葉や花は大きくなるのですが、種子をうまく作ることが出来なくなってしまいます。身近なところでは、日本にあるヒガンバナや種子なしスイカも三倍体植物で、両者ともに種子を作ることができません。

クコクコ

【クコ】 中国名「枸杞」の音読みが「くこ」

中国料理や韓国料理でおなじみのクコの実は、ドライフルーツのように乾燥させたものが主流のため、輸入食材で(殆どが輸入です)日本には自生していないと思っている人が多いでしょう。実は、日本各地の海辺から川辺まで、水辺に行くと、雑草のごとく生い茂っている場所がいたるところにあります。夏の終わりに薄紫色の花が咲き、9~10月に真っ赤な実をつけます。

中国では3000~4000年もの昔からクコの果実や葉、根皮が漢方薬や民間薬として親しまれてきました。日本には平安時代に伝えられたといわれ、文徳天皇はクコを栽培するための庭園を持っていたといわれています。健康志向が高く食べ物に気を遣っていた江戸時代 初代将軍である徳川家康も、クコの愛用者としても有名です。現在でもクコは、中国医学において最も多く利用されている植物のひとつです。

秋の週末に「クコの実摘み」とシャレテみてはいかがですか。意外にすぐ近くで見つかりますよ。

【ショカッサイ】(諸葛菜)

名前の由来は、三国志に登場する諸葛孔明が出陣する先々で必ずこの種子を蒔いたとされることから来ています。
葉の形が大根に似ていることから花大根(ハナダイコン)とも呼ばれています。 また、紫花菜(ムラサキハナナ)、大紫羅欄花(オオアラセイトウ)などの別名もあります。 なお、アラセイトウというのはストックのことです。
日本に最初に渡来したのは江戸時代で、『大和本草』にすでにその名が見られます。昭和10年に再度渡来し、第二次大戦後に広く繁殖しました。
子供の頃は見かけた記憶がないのですが、最近ではいたるところで見かけるようになりました。

ショカッサイ(諸葛菜)ショカッサイ(諸葛菜)

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えっ!日本の在来種ではないの・・・part②

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